日々えらぶもの

おもに実際にえらんだもの、触れたものについてあれこれ

色を差すたのしみ/DELFONICSのペンケース

服も生活用品も落ち着いた色味のものばかりを選んでいた頃があります。きれいめな無難さは悪くないし、こだわらなければ楽でもあるし。
そうしてしばらく安全に室内や衣類を合わせ続けていたら最初は満足していたけれど、ちょっと物足りないかも。

 

この春までの一年間は変化が多く、退職 / 引越し / 短期の学校通い / 就職活動、そして前職とはだいぶ違う仕事に就いたばかりです。

そんな最近の気分で見つけたペンケースは、まるで小学生の通学帽のようなパキッとした黄色が目に留まりました。

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DELFONICS(デルフォニックス)の「Quitterie(キトリ)」。
革製や布製といった自然な風合いのものに慣れていると、ともすればチープに見えそうなPVC(いわゆる塩ビ)の素材と色味。でもしっかりしたファスナーやロゴの型押し、表面のシボ(でこぼこの加工)でバランスして大人っぽい顔になっているのが面白いです。

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中にはペン2本、消しゴム、ネーム印、USBメモリ、付箋。必要に応じてミントタブレットや定規、スティックのりを足してもまだ収まり、意外と見た目よりも容量があります。
業務メモや勉強内容を書きまくっているノートとも相性は悪くなさそう。

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 使ってみて、仕事中の視界にきれいな色のものが少しあるのは良いアクセントになるなーと思うようになりました。あまり増えると散漫になってしまいますが。

汚れや変形にも強そうな素材なので、バッグに放り込んで日々役立ってもらってます。

2015年5月現在、ラインナップは全7色。他の色もポップな発色なのに子供っぽくはなく、学生でも社会人でも使えそう。また同型で不思議なモザイク柄のもの深めの色合いのシリーズも店頭に並んでいます。
お値段は1000円少々。直感的に買っても後悔しない価格帯なのではないでしょうか。高級感にこそ欠けるかもしれませんが、そのぶん軽快な使い心地があります。

 

購入した場所はDELFONICS大阪ギャラリー。中之島の川沿いにそびえるフェスティバルタワー、その1階のミュージアムショップのようなお店です。どっしり重厚な建物の中、高い天井に特別感のある店構え。

ここと渋谷パルコ地下の2店には企画展示室っぽいギャラリースペースがあり、文具だけにとどまらない魅力的なものたちの展示販売が行われています。


以前立ち寄ったときは、海外のワッペン、ボタン、ブローチなどを集めた展示「Lido Collection –Handicraft,fabric,design-展」の開催期間。手芸パーツ屋さん「Lido」の沢山のワッペンに大いに足止めされて予定外の買物をしました(ほんと、買物好きにとっては危険なお店でもあります)。

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DELFONICSのジップケースは他にも使っているので、また書きます。
みっつ並べると信号色…ですが、別々に使っているので派手な感じではないはず。

 

金子國義ポラロイド展(覚え書き)

たまにはもの以外の話も。

女性モデルの写真がなんだか気になって。たしか亡くなられた画家の方だよな、程度の知識で特に前情報も入れず、観てきました。

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会場は神保町の古書店・小宮山書店内のギャラリー「KOMIYAMA TOKYO」。美術書、写真集、アート作品そのものもぎっしり詰まった店内奥へ。階段は上り下りのひとがすれ違うことがやや厳しい幅で、譲り合いながら中3階まで。

そんな道のりを抜けた先、ギャラリーの部屋はまた違った空間でした。

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500枚のポラロイドのほかにも、何やら色々な展示物。ゆっくり観てみます。

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撮影・シェアOK。とはいえパシャパシャ音がするのも気が引けます。自分の記録用に、くらいの気持ちで静音カメラアプリで撮りました。画質は荒いです。

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およそ9割が女性モデル、1割が男性モデルの写真。1994年、1997年、2004年発行の写真集撮影時のものだそうです。

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そこで早速気付いたのが、額装されているわけで。保護面のアクリルが反射するし部屋の蛍光灯の明かりもどんどん映り込みます。だから撮影〜アップロードされても困るものにはならない、という判断もあるのかもしれません。

ガイドラインが明確なのは気楽で良いものです。

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このメイクやヘアスタイルの感じは…90年代ぽさかなあ。がっつりシリアスになる前の岡崎京子とか。と、帰りに調べてみたら、岡崎京子金子國義の絵画に影響を受けているのは知られていることだとか。

 

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違和感のないセミヌード、きれいだなー。

 

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展示後にはそれぞれの購入者のもとへ散っていくのですね。撮影ポラロイド / 本人とモデルで一緒に写っているもの / サイン入り、で異なる価格。

 

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最後に数枚だけ、モデルさんのナチュラルメイクかすっぴん。ばっちりメイクとのギャップに惚れそうです。

 

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そのあと目に入るのが、部屋の奥のこんな空間。

 

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こんなものも。

 

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バンビの向こうには三島。

 

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手前がご本人、このポーズ!かわいい。

 

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物販コーナーには画集、写真集、特集掲載の雑誌、そして太幅のマスキングテープが二種。こんな若いグッズがあるのですね。

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こちらですね。

 

会場にいる間、ほかの来場者は20代前半から70歳くらいまで幅広く見かけました。絵画の影のある重厚さとはまた違う写真の作風、好みです。写真集は高価だけどいずれ買おうかな。

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会期は明日2/28まで、詳細はこちらです。

クロネコヤマトのミニカー、その後

以前に書いたこちらのミニカー、3種揃ったので撮ってみました。

finir.hateblo.jp

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左から「10tトラック」「ウォークスルー」「クール宅急便」。

 

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10tトラックは、ほかの2種のほぼ倍の大きさ。ずっしりとした重量感。

 

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ふつうサイズ2種は、左側のスライドドアが開きます。

 

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後部ドアは3種とも。

 

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細かい部分まで再現されています。(これらは既に友人知人のお子さんにプレゼント済みですが、親のほうが喜ぶこともあるほどの精巧さでした。)

 

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箱に乗せてみました。

 

こちらの3種がポイントを貯めるともれなくもらえるもの。10tトラックは300ポイント、ほか2種は150ポイントで交換することができます。ほかには抽選で手に入る「5台セット」があり、引越車とウォークスルー車がもう1種加わっています。

 

ポイントはクロネコメンバーズに登録して荷物を送ったり受け取ったりすると、このように貯まっていきます。同一住所の家族間でポイントを合算することも可能。

登録しておくと荷物が届く際には前日にメールでお知らせが来たり、そこから受取時間や場所の変更手続きもできるのが便利です。不在時の配達を減らす事で、受け取る側もドライバーさんも手間が減るというのが良いなあと。

 

仕事の丁寧さや使うときの便利さ、震災復興への協力、あと一時期バイトしたこともあり元々ヤマト贔屓ですが、このような楽しみがあるのも選んでいく理由になるなあと思っています。

スマホサイズで携行、六種のミニ薬味/八幡屋礒五郎 の どこでも七味

この春、大阪から長野市へ引越し。北陸新幹線の延伸開業や七年に一度の善光寺ご開帳というタイミングで賑わう中、まずは街をぶらぶら歩くことから始めてみました。そのとき見つけたこれが、友人知人へのささやかな贈り物として重宝しています。

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(手持ちのスマホXperia UL」と、厚み以外ほぼ同じ大きさ。)

 

善光寺の門前に店を構える七味唐辛子の老舗、八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)。創業から約280年、看板商品「七味唐からし」のブリキ缶パッケージは約90年前から変わらないという地元の大定番。

市内に沢山あるお蕎麦屋さんでも、この缶がおおよそ95%くらいの確率で卓上に置いてあります。

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そんな渋い名物の老舗とばかり思っていましたが、お店に入ってみるとインド感満載の「七味ガラム・マサラ」「七味マカロン」といった意外な商品も並んでいます。それらもいずれ挑戦してみようと思いつつ。この「どこでも七味」、色々な種類を試すのに良さそう!と購入しました。

 

店名ロゴが入った半透明のケースを、ぱかっと開けます。

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中身は、七味唐からし / 一味唐からし / ゆず七味 / バードアイ(一味の大辛) / 深煎七味 / 粉山椒。六種の小袋が五袋ずつ。0.2g入り、一袋でお蕎麦だと一〜二杯に使う分くらいの容量。

 

ミニチュア感も可愛らしいこのサイズは「ひとふり袋」という名称。ケース無しの詰め合わせを購入すれば、詰め替え用として補充もできます。

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帰省と旅行で人と会う予定が続いた際にいくつも買って持ち歩いたところ、これはつくづく手みやげ好適品…!良いところが沢山ありました。

  • かさばらない、軽い
  • 壊れにくい
  • 要冷蔵でもない
  • 個包装で香りや風味が飛びにくい(賞味期限は各々あります)

手みやげに使いやすいものといえばお菓子類ですが、かさばったり、割れたり崩れたりしないよう持ち歩きにもある程度注意が必要です。また調味料類はコンパクトですが、液体系や瓶入りだったりすると個数が増すほど重くなり、割れ物注意。

…といった懸念をクリアしてくれるのが凄いと思います。
品物自体が良いことは大前提ですが、複数買って持ち歩いてみることでわかる利点もあるのですね。

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袋を開けると、爽やかな柑橘と唐辛子の香り。この新鮮な香りをかぐと、香辛料にも鮮度があるんだなあ…と実感します。

プレゼントした相手からは「持ち歩いて麺類に」「うなぎに!」「鍋にいいよー」などの感想が。わたしも鍋にゆず七味、きんぴらごぼうに一味、お蕎麦に深煎七味など、合う組み合わせを少しずつ実践中。

 

取扱店は長野市内の二店舗と公式オンラインショップ。缶の七味はほとんどのお土産屋さんにありますが、それ以外は直営店のみの取扱商品も多いのでおすすめ。

※2016/10/28 追記
AKOMEYA TOKYO 銀座店で販売されているのを見かけました。「ゆず七味」「深煎七味」などの缶も。東京都内でお探しの方はぜひ。

shop.yawataya.co.jp

 

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以上、はてなブログ今週のお題「今年買って良かったモノ」で連想してみました。自分の今年一番大きな出来事が退職〜引越しだったので、この年ならではの買い物ログとなりました。

 

経年も楽しい古着の定番/OLD COACHのバッグ

ブランド物には詳しくないのですが、偶然知ったり、探したり調べたりして手に入れるのが面白かった話。

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2008年頃に古着屋さんで、朱色がかった色味に一目惚れして購入したバッグ。
真っ赤だったのが日焼けなどで変色しているんですね。ベージュのトレンチコートにも、黒や紺色のジャケットにもよく合います。そっけないくらいシンプルな見た目も好み。
小さいふスマホ、ハンカチくらいでいっぱいになる小ぶりなサイズです。

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よく見ると内側に刻印、COACHのバッグでしたかー。でも街で見かけるCOACHのイメージと異なるような…。

疑問を調べてみて「OLD COACH(オールドコーチ)」と呼ばれる存在を知ります。

COACHは創業当時、野球グローブ皮革のカバンなどを製造する会社だったそうで(トライオンとも同じ出自ですね)当時は男性向けの商品が主体だったことからシンプルなデザインのものが多いそう。
その、年代でいうとおおよそ2000年あたりまでにアメリカで製造されていたバッグが「OLD COACH」と呼ばれ、古着店などにいまも流通しています。

 

このとき購入したお店は盛岡のlovelock。輸入古着が並んだ吹き抜けのお店です。bloginstagramでの写真やコーディネイト提案もセンスが良くて、見ていると買い物したくなる魅力に抗えなくなってきます。。

 

 

 

「OLD COACHは定番なので入荷は割とありますが、古着商品なのですべて一点ものですし、人気なので品揃えもタイミング次第ですよー」と教えてもらいました。

ほかにも古着店や輸入雑貨店の実店舗/オンラインショップで見つけることができます。いずれにしてもユーズド品なので、傷や色の変化など個々の状態を確認してからの購入がおすすめ。少し大きめのをいつか買い足そう、今回はどんなのがあるかなー、とお店を見回るのも楽しいものです。

 

古めなバッグの話はもうひとつあるので、また次のエントリで。